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修正の伝え方:「なんか違う」を言葉にするコツ(滋賀)

2026.10.07 · 読む時間 約10分 · 木下スタジオ 木下貴博

修正の伝え方:「なんか違う」を言葉にするコツ(滋賀)

滋賀でチラシやホームページのデザインを頼んで、最初の案が届いたとき。「なんか違う。でも、どこがどう違うのか言えない」と手が止まってしまう方は少なくありません。修正の伝え方にはコツがあります。この記事では、「なんか違う」を「どこが・どう違う・なぜ」に分けて言葉にする方法と、好き嫌いと目的の分け方、修正回数を気にせずに伝えるための順番をお伝えします。

「なんか違う」は、いちばん大事な手がかり

デザインの案を見て「なんか違う」と感じたとき、多くの方は「うまく言えないから、言わないでおこう」「プロが作ったものだから、こんなものかな」と飲み込んでしまいます。けれど、その違和感はとても大事な手がかりです。

お店や会社のことをいちばんよく知っているのは、頼んだ方ご本人です。お客さんの顔、よく聞かれること、言われてうれしかった言葉。デザインを作る人は聞き取りでそれを教わりますが、全部を知っているわけではありません。「なんか違う」は、その知らない部分に触れたときに出てくることが多いのです。

違和感は、言葉にならなくても伝えてよい

うまく言えないときは、「うまく言えないけれど、ここが気になる」とそのまま伝えてください。言葉が整っていなくても、どこで引っかかったかが分かれば、作る側は聞き直すことができます。黙っておいて、納品のあとで「やっぱり使いにくい」となるほうが、お互いにとって残念です。

そのうえで、少しだけ形を整えて伝えると、直しはぐっと早く、ずれずに進みます。その形が、次の「どこが・どう違う・なぜ」です。

修正の伝え方は「どこが・どう違う・なぜ」の3つに分ける

「なんか違う」を言葉にするときは、3つに分けて考えます。全部そろわなくてもかまいません。1つ言えるだけでも、伝わり方が変わります。

01

どこが

気になる場所を指す。「見出し」「右下の写真」「電話番号のまわり」など。

02

どう違う

どちらに動かしたいかを言う。「もっと大きく」「もう少し落ち着いて」など。

03

なぜ

そう思う理由を言う。「年配のお客さんが多いから」「店の雰囲気と合わないから」など。

図1 「なんか違う」を3つに分ける

どこが:場所を指す

まずは、気になる場所を指します。「全体的に」ではなく、「見出しの字」「上の写真」「いちばん下の地図のあたり」のように、場所を言うだけで、作る側は見るところが分かります。画面のスクリーンショットや、印刷した紙に丸をつけて写真で送るのも分かりやすい方法です。

「全体的に違う」と感じるときも、よく見ると、気になっているのは1か所か2か所であることが多いものです。いちばん気になるところから順に指していくと、全体の印象もそこから変わっていきます。

どう違う:方向を言う

次に、どちらに動かしたいかを言います。正解の形を言う必要はありません。「大きく/小さく」「にぎやかに/静かに」「やわらかく/きりっと」「明るく/落ち着いて」のように、向きだけで十分です。

色やフォント(文字の形)の名前が分からなくても大丈夫です。「もう少し温かい感じ」「お役所っぽくない感じ」のような言い方でも、方向は伝わります。ほかのお店のチラシや看板で「この感じが近い」というものがあれば、写真を添えてもらうと、さらに分かりやすくなります。

なぜ:誰が困るかを言う

3つめの「なぜ」が、いちばん大事です。「見出しをもっと大きく」だけだと、作る側は言われたとおりに大きくします。でも「年配のお客さんが多くて、小さい字だと読んでもらえないから」と分かれば、見出しだけでなく、本文や電話番号の大きさまで一緒に見直せます。

理由が分かると、作る側は言われたこと以外の直し方を提案することもできます。ときには「見出しを大きくするより、言葉を短くしたほうが読みやすくなります」という別の答えが出てくることもあります。

伝わりにくい修正

  • なんか違う感じがします
  • もっといい感じにしてください
  • 全体的に地味です
  • この色はちょっと…

伝わる修正

  • 見出しの字を大きくしたい。年配のお客さんが多いので
  • 上の写真を、店の外観に替えたい。初めての人は場所が分からないので
  • 全体をもう少し明るく。店の中が明るいので、写真と合わせたい
  • 赤が強いので、やわらかい色に。安売りの店に見えそうなので

図2 同じ気持ちでも、伝わり方が変わる

好き嫌いと目的を分ける

修正を考えるときに、もう1つ分けておきたいのが、「自分の好き嫌い」と「そのデザインの目的」です。どちらも大事ですが、まぜたまま伝えると、直しの方向がぶれやすくなります。

「好きじゃない」も、伝えてよい

毎日お店に貼るポスターや、何年も使うロゴが、自分の好きではない形だと、使うたびに気持ちが下がります。だから「この色はどうしても好きになれない」という気持ちも、遠慮せずに伝えてください。

ただ、そのときは「好みとして」と一言添えてもらえると助かります。作る側は、それが好みの話なのか、お客さんに伝わらないという話なのかを分けて考えられます。

目的に照らして、もう一度見る

好き嫌いを伝える前に、一度だけ「このデザインは、誰に、何をしてもらうためのものか」に立ち返ってみます。チラシなら、見た人に店に来てもらうため。採用の資料なら、働きたい人に応募してもらうため。

たとえば、店主の方は落ち着いた色が好きでも、子ども向けの催しのチラシなら、明るい色のほうが目的に合うことがあります。逆に、目的から考えても「この色は合わない」と思えるなら、それは好みではなく、大事な修正です。

好き嫌いの話

  • 自分はこの色が好きではない
  • もっとおしゃれにしたい
  • 知り合いの店のチラシのほうが好み

目的の話

  • 来てほしいお客さんに、この色が合うか
  • 初めて見た人に、何の店か伝わるか
  • 電話や来店など、してほしいことが分かるか

図3 好き嫌いと目的は、分けて伝える

朝市マルシェの告知ポスターのデザイン。写真の空いているところに見出しを置き、日付の行にだけ地を敷いている
制作例(見本):朝市のポスター。写真の空いているところに見出しを置くのが前提の1枚。日付の行だけは雲に負けるので、そこにだけ地を敷いています。

この見本のように、「日付が読みにくい」という一言があれば、全体を作り直さなくても、読みにくいところだけに手を入れることができます。どこが・どう違う・なぜが分かると、直しは小さく済むことが多いのです。

滋賀の小さな会社でよくある、修正のつまずき

滋賀の小さな会社やお店の方から修正をいただくとき、よく起きるつまずきがあります。どれも、少しの工夫で避けられます。

何人もの意見が、ばらばらに届く

社長、奥さま、店長、スタッフの方。案を何人かで見ると、それぞれの意見が出てきます。それ自体はよいことですが、ばらばらに届くと、「見出しを大きく」と「見出しを小さく」が同時に来ることもあります。社内で意見をまとめてくれる窓口の方を1人決めて、その方から届けてもらうと、ずれが起きにくくなります。

途中で目的が変わる

案を見ているうちに、「やっぱり求人も一緒に載せたい」「催しの日を変えるかもしれない」と、そもそもの目的が変わることがあります。これは修正というより、頼む中身が変わったということです。早めに分かれば組み直せるので、気づいた時点ですぐに相談してください。

小さな直しが、何回にも分かれる

「電話番号を1つ直してください」が届き、翌日に「やっぱり写真も」、その次の日に「ここの言葉も」。思いついたときに送るのは自然なことですが、回数が増えると、決めた修正回数をすぐに使ってしまいます。次の節で、まとめて伝える順番をご紹介します。

修正を送る前に見ること

  • 気になるところを、すべて書き出したか
  • それぞれに「どこが・どう違う・なぜ」が書けているか
  • 好みの話と、目的の話を分けたか
  • 社内のほかの方の意見も、まとめて入っているか
  • 電話番号・住所・日付・価格など、事実の間違いがないか
  • 目的そのものが変わっていないか

修正回数を気にせず伝えるための順番

それナル?では、修正の回数をはじめに決めています。たとえば、ホームページ1ページを相談しながら作る形(49,800円)は、修正2回までです。決めた回数を超えた直しは、1回5,000円〜になります。

回数が決まっていると、「もう1回しか残っていないから、言いにくい」と感じる方もいるかもしれません。でも、伝える順番を整えておけば、回数を気にしすぎずに、言いたいことを全部伝えられます。

  1. 全体を見るすぐに返さず、一度通して見る
  2. 書き出す気になるところを全部
  3. 分けるどこが・どう違う・なぜ
  4. 並べる大きい直しから順に
  5. 1回で送る社内の意見もまとめて

図4 修正を伝えるまでの順番

大きい直しから、小さい直しへ

直しには大きさがあります。言いたいことの順番や、写真の選び方を変えるのは大きい直し。字の色を少し変える、言葉を一語直すのは小さい直しです。大きい直しをすると、小さいところも動くので、先に大きい直しを伝えて、小さい直しはそのあとに回すと、回数をむだにしません。

まとめて1回で送る

気になったところは、メモに書きためておいて、1回でまとめて送ります。LINEでもフォームでも、箇条書きで「1. 見出し…」「2. 写真…」と番号をつけてもらうと、作る側も1つずつ確かめながら直せます。

事実の間違い(電話番号、住所、日付、価格など)は、見つけたらすぐに知らせてください。これは好みの直しとはちがい、出す前に必ず直す必要があるものです。

見る場面で確かめてから、伝える

修正を考えるときは、パソコンの画面だけで判断しないことも大事です。チラシなら、家のプリンターでA4に刷って、手に持って読んでみる。ホームページなら、スマホで開いて、親指で押してみる。看板なら、立てる場所を思い浮かべて、少し離れたところから見る。お客さんと同じ場面で見ると、「画面では気にならなかったけれど、紙だと字が小さい」のように、本当に直すべきところが見つかります。逆に、画面で気になっていたことが、実際の場面ではまったく気にならないこともあります。

表1 修正の回数と料金(税抜)
頼み方料金修正
ホームページ1ページデザイン19,800円〜修正なし(文章と写真をお持ちいただく形)
ホームページ1ページ(相談しながら)49,800円修正2回まで・打ち合わせ1回
決めた回数を超えた修正1回5,000円〜ほかのものも同じ

金額が上がるのは、直しが決めた回数を超えたとき、ページや枚数が増えたとき、急ぎのときの3つだけです。料金の全体は料金のページにまとめています。

修正の前に、デザイナーに「なぜ」を聞いてよい

修正を伝えるのと同じくらい大事なのが、作った側に「なぜこうしたのか」を聞くことです。「どうしてこの写真を上にしたんですか」「この色にした理由は」。聞いてみると、「初めての人に、まず場所を分かってほしかったから」のように、ちゃんと理由があることが分かります。

理由を聞いたうえで、それでも合わないと思えば、その理由に対して修正を伝えられます。「場所より先に、何の店かを伝えたい」。こうなると、話は好き嫌いではなく、目的の話になります。打ち合わせでの聞き方は「デザイナーとの打ち合わせ」でもまとめています。

アートディレクターの目線:「なぜこの形か」が言えると、修正は話し合いになる

木下貴博は、滋賀でアートディレクションからグラフィック、文字の制作までを一人で手がけています。デザインを作るときに大事にしているのは、見た目を飾る前に「なぜこの形になったか」を説明できることです。形が決まる手前の決まりごと、つまり「誰が・どこで・どう受け取るか」から組み立てているので、案のどこを見ても理由をお伝えできます。理由が言葉になっていれば、頼んだ方は「その理由なら、ここは違う」と返せます。修正が、好き嫌いのぶつけ合いではなく、同じ目的に向かう話し合いになります。だから「なんか違う」と感じたら、まず「なぜこうしたの」と聞いてみてください。その答えの中に、直すべきところがはっきり見えてくることが多いものです。

滋賀で修正の相談をしながら頼むなら:それナル?(木下スタジオ)の進め方

それナル?は、滋賀の木下スタジオ(木下貴博)が運営している、小さく頼める窓口です。大津・草津・彦根・長浜など滋賀県内を中心に、京都・大阪・名古屋や全国からもオンラインで受けています。

  • 窓口は1人。聞き取りから修正、納品まで同じ人が受けるので、修正の意図が途中でずれません
  • 値段を先に出します。修正の回数と、超えたときの料金もはじめにお伝えします
  • 作ったデータはお渡しします

「うまく言えないけれど、ここが気になる」の一言からで大丈夫です。言葉にするところから一緒に進めます。はじめて頼む方は「はじめてデザインを頼むときのガイド」や「デザインを頼んで後悔しないために」もあわせて読んでみてください。相談はお問い合わせのページから、またはLINEで。返事は24時間以内です(土日祝は翌営業日)。

「なんか違う」としか言えないのですが、それでも伝えていいですか?

伝えてください。言葉が整っていなくても、どこで引っかかったかが分かれば、こちらから聞き直して一緒に言葉にしていきます。黙ったまま進めるより、早めに伝えていただくほうが、直しは小さく済むことが多いです。

修正の回数を超えたら、どうなりますか?

決めた回数を超えた修正は、1回5,000円〜です。気になるところを書きためて、大きい直しから順に1回でまとめて送っていただくと、回数を使いすぎずに済みます。

電話番号や日付の間違いも、修正1回に数えますか?

事実の間違いは、見つけたらすぐに知らせてください。出す前に必ず直す必要があるものです。好みや方向の直しとは分けて、まとめて伝えていただくと進めやすくなります。

社内の何人かで意見が分かれています。

社内で意見をまとめてくれる窓口の方を1人決めて、その方からまとめて届けていただくのがおすすめです。意見が分かれている点は、そのまま「ここで迷っている」と伝えてもらえれば、目的に照らして一緒に考えます。

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