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滋賀のチラシ・名刺の入稿データ|印刷で失敗しない5つの基本

2026.10.07 · 読む時間 約11分 · 木下スタジオ 木下貴博

滋賀のチラシ・名刺の入稿データ|印刷で失敗しない5つの基本

「チラシのデータを印刷所に出したら、やり直しと言われた」。滋賀の小さな会社やお店で、はじめてチラシや名刺を刷るときに、よく起きることです。原因の多くは、デザインの良し悪しではなく、入稿データ(印刷所に渡すデータ)の作り方にあります。この記事では、印刷所に出す前に押さえておきたい5つの基本と、出す前に確かめること、デザインを頼むときの分け方までを順番に説明します。

チラシの入稿データとは:画面で見るデータと、刷るデータは別のもの

パソコンやスマホで見てきれいなチラシでも、そのまま印刷所に出して、思ったとおりに刷れるとは限りません。画面に映すためのデータと、紙に刷るためのデータでは、求められることが違うからです。

画面は光で色を出します。紙はインクを重ねて色を出します。画面には端がありませんが、紙は刷ったあとに切って仕上げます。画面の文字はパソコンに入っている書体で表示されますが、印刷所のパソコンには同じ書体が入っているとは限りません。こうした違いを埋めるために、印刷所ごとに「この形でデータを出してください」という決まりがあります。これを入稿の決まり(入稿ガイド)と呼ぶことが多いです。

決まりの中身は印刷所によって少しずつ違います。ただ、多くの印刷所で共通している基本があります。それが次の5つです。

01

塗り足し

紙の端まで色がある部分は、仕上がりより外まで伸ばす

02

色はCMYK

画面の色(RGB)ではなく、印刷の色で作る

03

文字のアウトライン

書体を形に変えて、どのパソコンでも同じに見えるようにする

04

写真の解像度

刷る大きさに対して、写真のきめが足りているか

05

仕上がりサイズ

A4・名刺など、切ったあとの大きさで作る

図1 入稿データの5つの基本

ひとつずつ見ていきます。むずかしい言葉が出てきますが、仕組みが分かれば「なぜそうするのか」はすっと入ってくると思います。

1. 塗り足し:紙の端に白い線が出ないように

印刷所では、大きな紙にまとめて刷ってから、決まった大きさに切って仕上げます。この切る位置は、どうしても少しずれることがあります。ほんのわずかなずれでも、紙の端まで色や写真があるデザインだと、端に細い白い線が出てしまいます。

これを防ぐのが塗り足しです。紙の端まで色や写真を置く場合は、仕上がりの線より外側まで、絵を少し伸ばしておきます。多くの印刷所では、仕上がりから上下左右に3mmずつの塗り足しを指定しています。ただし、印刷所や刷るものによって違うことがあるので、必ず使う印刷所の指定を見てください。

大事な字は、内側に

塗り足しと対になるのが、文字の置き場所です。切る位置がずれるのは外側だけではありません。内側にずれることもあります。紙の端ぎりぎりに置いた電話番号や住所は、切ったときに欠けてしまうことがあります。大事な字は、仕上がりの線から少し内側に置きます。この「ここより内側に置く」という線を、印刷所によっては安全な範囲(文字切れ防止の範囲)として示しています。

白い線や欠けが出やすい

  • 背景の色が、仕上がりの線でぴったり止まっている
  • 電話番号や日付が、紙の端ぎりぎりにある
  • 名刺の細い枠線が、端に沿って引いてある

きれいに仕上がりやすい

  • 背景の色や写真を、仕上がりより外まで伸ばしている
  • 大事な字は、端から少し内側にまとめている
  • 端に沿う枠線は使わないか、太さと余白に余裕を持たせている

図2 塗り足しと字の位置のくらべ

名刺は紙が小さいぶん、切るときのずれが目立ちます。端に沿って細い枠を引くと、ずれたときに片側だけ太く見えることがあります。名刺のデザインの考え方は滋賀で名刺を作る記事にもまとめています。

鉄工所の名刺。黒い面をロゴと同じ水面のような1本の線で切り、その線が表と裏で同じ高さにそろうデザイン
制作例(見本):鉄工所の名刺。黒の面をロゴと同じ水面の1本で切り、その線が表と裏で同じ高さに来るようにしています。紙の端まで色がある名刺は、塗り足しを付けて入稿します。

2. 色はCMYKで:画面で見た色と、刷った色の違い

画面の色は、赤・緑・青の3つの光を混ぜて出しています。これをRGB(アールジービー)と呼びます。一方、印刷の色は、水色・赤紫・黄・黒の4つのインクを重ねて出しています。これをCMYK(シーエムワイケー)と呼びます。

RGBで作ったデータを印刷所に出すと、多くの場合はCMYKに置き換えて刷られます。このとき、画面で見ていた鮮やかな青や緑、蛍光のような色がくすんで見えることがあります。光で出せる色の中には、インクでは出しきれない色があるからです。

先にCMYKで作っておく

多くの印刷所では、データをCMYKで作って出すよう求めています。はじめからCMYKで作っておけば、刷り上がりの色を画面である程度は予想できます。「刷ったらくすんだ」を防ぐには、途中で置き換えるのではなく、最初から印刷の色で組んでおくことです。

それでも、画面と紙では見え方がまったく同じにはなりません。画面の明るさや、紙の白さ、紙の種類(つるつるか、ざらっとしているか)でも色は変わります。色をきちんと合わせたいときは、本番の前に試し刷りを出す方法もあります。試し刷りができるかどうか、費用がいくらかは印刷所によって違います。

ポイント会社のロゴの色が決まっている場合は、ロゴを作ったときの色の指定(CMYKの数字)があるかを確かめておきましょう。チラシ・名刺・のぼりで、ロゴの色が少しずつ違って見える原因の多くは、色の数字がそろっていないことです。

3. 文字のアウトライン:書体が入れ替わらないように

パソコンで文字を打つと、そのパソコンに入っている書体で表示されます。同じデータを別のパソコンで開くと、その書体が入っていなければ、ほかの書体に置き換わってしまいます。印刷所でデータを開いたときにこれが起きると、字の形や幅が変わり、行がずれたり、はみ出したりします。

これを防ぐのが、文字のアウトラインです。アウトラインとは、文字を「打ち直せる文字」から「形(図形)」に変えることです。形になった文字は、書体が入っていないパソコンで開いても、同じ見た目のまま表示されます。多くの印刷所では、入稿の前に文字をアウトラインにするよう求めています。

アウトラインにしたら、直せなくなる

気をつけたいのは、アウトラインにした文字は、あとから打ち直せないことです。電話番号を1字直したいだけでも、元のデータに戻って直す必要があります。そのため、入稿用のデータと、直すための元のデータは、別々に保存しておきます。

PDFで入稿する場合は、書体をPDFの中に埋め込む方法をとる印刷所もあります。どちらの形で出すかは、印刷所の指定に合わせます。

4. 写真の解像度:刷る大きさに足りているか

解像度とは、写真のきめの細かさのことです。画面ではきれいに見えていた写真が、刷るとぼやけたり、ギザギザに見えたりすることがあります。原因の多くは、刷る大きさに対して写真のきめが足りないことです。

多くの印刷所では、チラシや名刺の写真は、刷る大きさで350dpi前後を目安にしています。dpiは「1インチ(約2.5cm)の中に点がいくつあるか」を表す単位です。同じ写真でも、小さく刷ればきめは細かくなり、大きく引き伸ばせば粗くなります。つまり「この写真で足りるか」は、どの大きさで刷るかで決まります。

カメラやスマホで撮った元の写真大きく刷れることが多い
メールやLINEで送り直した写真小さく縮んでいることがある
ホームページやSNSから保存した写真刷るには足りないことが多い

図3 写真の出どころと、刷れる大きさの目安(目安)

元の写真を使う

ホームページやSNSに載せている写真は、画面で軽く表示するために小さく縮めてあることがほとんどです。そこから保存した写真を、チラシに大きく使うと粗くなります。LINEやメールで送った写真も、送るときに自動で縮められることがあります。チラシに使う写真は、できるだけ撮ったときの元のデータを用意してください。

写真が足りないと分かったら、使う大きさを小さくする、別の写真にする、撮り直す、のどれかを選びます。スマホでの撮り方はスマホで写真を撮るときのコツの記事にまとめています。

ほかの人が撮った写真

インターネットで見つけた写真は、きめが足りないだけでなく、使ってよいかどうかの問題もあります。自分たちで撮った写真か、使ってよいと決まっている写真を使います。

5. 仕上がりサイズと紙:チラシ・名刺の大きさで作る

仕上がりサイズとは、刷って切ったあとの紙の大きさです。A4のチラシなら210×297mm、日本でよく使われる名刺なら91×55mmです。データはこの仕上がりサイズに、塗り足しを足した大きさで作ります。

表1 よく使う仕上がりサイズ
刷るもの仕上がりサイズよくある使い方
名刺91×55mm会社・お店の名刺、ショップカード
A5148×210mm店頭に置くチラシ、手渡しの案内
A4210×297mm新聞の折込、ポスティング、イベントの告知
A3297×420mm店内や掲示板に貼る小さめのポスター
B2515×728mm駅や店頭に貼るポスター

サイズは、配り方から決める

サイズは、見た目の好みより先に「どう配るか」で決めるのがおすすめです。新聞の折込やポスティングならA4が扱いやすいことが多いです。お店のレジ横に置くならA5や名刺サイズが手に取りやすくなります。掲示板に貼るなら、遠くから読めるかどうかも考えます。ポスターの大きさと字の大きさについてはポスターのサイズと文字の記事で説明しています。

紙と部数も先に

紙の種類や厚さ、刷る部数は、デザインそのものにも関わります。薄い紙に両面で濃い色を刷ると、裏の色が透けて見えることがあります。ざらっとした紙は、細かい写真が少しやわらかく見えます。チラシか名刺か、どこで配るかと合わせて、紙と部数もおおまかに決めておくと、デザインの段階で迷いが減ります。

補助金説明会のA4チラシ。濃い青の地に極太のゴシックの見出しを置き、黒い帯の中に人物を1人入れたデザイン
制作例(見本):補助金説明会のA4チラシ。濃い青と極太のゴシックで組み、黒い帯の中に人を1人入れて「誰が来る会か」が一目で分かるようにしています。

印刷所に出す前に確かめるチェックリスト

5つの基本をふまえて、入稿の前に確かめることをまとめました。デザインを人に頼んだ場合でも、受け取ったデータをこの順で見ておくと安心です。

入稿の前に確かめること

  • 仕上がりサイズは合っているか(A4・名刺など)
  • 紙の端まで色がある部分に、塗り足しがあるか
  • 大事な字が、端から少し内側にあるか
  • 色がCMYKで作られているか
  • 文字がアウトラインになっているか(または書体が埋め込まれているか)
  • 写真が、刷る大きさに対して足りているか
  • 電話番号・住所・日付・料金に、まちがいがないか
  • 片面か両面か、表と裏の向きが合っているか
  • 出すファイルの形が、印刷所の指定に合っているか(PDFなど)

図4 入稿の前のチェックリスト

いちばん大事なのは、中身のまちがい

塗り足しや色の形式は、印刷所が確かめて知らせてくれることもあります。でも、電話番号の1字ちがい、日付の曜日のずれ、料金の書きまちがいは、印刷所では気づけません。刷ってから見つかると、刷り直しになります。最後に、内容をよく知っている人が声に出して読み合わせるのがいちばん確かです。

入稿したあとの流れ

多くの印刷所では、データを受け取ったあとに、刷れる形になっているかを確かめます。問題があれば連絡が来て、直したデータを出し直します。このやりとりの分だけ、仕上がりの日は後ろにずれます。イベントの日が決まっているチラシは、出し直しの時間も見込んで入稿の日を決めておくと安心です。急ぎのチラシについては最短1日でチラシを作る条件の記事にまとめています。

滋賀でチラシ・名刺を頼むなら:それナル?(木下スタジオ)の進め方

デザインと印刷は別の仕事

チラシや名刺を作るとき、「デザイン」と「印刷」は別の仕事です。デザインは、何をどう伝えるかを決めて、紙の上に組むこと。印刷は、そのデータを紙に刷って、切って、届けることです。印刷所の中にはデザインも受けているところがあり、デザインの会社の中には印刷まで手配するところもあります。どこまでを一緒に頼むかで、費用の見え方が変わります。

  1. 相談何を、誰に、どう配るか
  2. 見積りデザイン代と日程を先に出す
  3. デザイン仕上がりサイズと紙を決めて組む
  4. 確認・直し電話番号や日付を読み合わせる
  5. 入稿データ印刷所にそのまま出せる形で渡す
  6. 印刷印刷所で刷って届く

図5 チラシ・名刺ができるまでの流れ

それナル?の場合

それナル?では、デザインを受けて、印刷所にそのまま出せるデータでお渡しします。塗り足し・CMYK・文字のアウトライン・写真の解像度・仕上がりサイズは、こちらで整えてから渡します。印刷所の指定がある場合は、それに合わせます。

印刷代は、デザインの料金には含まれていません。印刷所に直接お支払いいただく形です。どの印刷所に出せばいいか分からない場合や、部数と紙で費用を比べたい場合は、印刷所の見積りも出せます。すでに付き合いのある滋賀の印刷所があるなら、そこに出す前提で作ります。

表2 チラシ・名刺のデザイン料金(税抜)
内容料金
チラシ片面A419,800円〜
チラシ両面A429,800円〜
ポスター(B2・B1)39,800円〜
名刺(両面)14,800円〜
急ぎ(3日以内)+30%(最短1日・文章と写真がそろっている場合)

料金が上がるのは、直しが決めた回数を超えたとき(1回5,000円〜)、枚数が増えたとき、急ぎのときの3つだけです。印刷代と撮影は含まれていません。全体の料金は料金のページにまとめています。

窓口とデータのこと

それナル?は、木下スタジオ(滋賀・木下貴博)が運営する、小さく早く頼める入口です。大津・草津・守山・彦根など、県内の会社やお店のチラシや名刺を受けています。

  • 窓口は1人:聞き取りから入稿データのお渡しまで、同じ人が担当します。渡すデータは必ず目を通してから出します
  • 値段を先に出す:印刷代のように含まれないものまで、先にお伝えします
  • 作ったデータはお渡しする:入稿用のデータに加えて、直すための元のデータもお渡しします。次に刷るときも、別の印刷所に出すときも困りません

チラシとポスターのことはチラシ・ポスターのページに、名刺とロゴのことはロゴ・名刺のページにまとめています。返事は24時間以内(土日祝は翌営業日)、打ち合わせは基本オンラインです。受付は毎月3社までです。

印刷代も込みで頼めますか?

デザインの料金に印刷代は含まれていません。印刷所に直接お支払いいただく形です。どこに出せばいいか分からない場合は、印刷所の見積りも出せます。

自分で作ったデータを、入稿できる形に直してもらえますか?

まずはデータを見せてください。塗り足しや色の形式などを直せば済むのか、組み直したほうが早いのかを先にお伝えします。見積りは無料です。

付き合いのある印刷所に出したいのですが、大丈夫ですか?

大丈夫です。その印刷所の入稿の決まりに合わせてデータを作ります。指定のページや資料があれば、先に教えてください。

スマホで撮った写真でもチラシに使えますか?

撮ったときの元の写真なら、使えることが多いです。LINEやSNSを通した写真は小さく縮んでいることがあるので、元のデータを送ってください。刷る大きさに足りるかはこちらで確かめます。

急ぎで刷りたいときは、どれくらいで頼めますか?

チラシなどは3日以内の急ぎを+30%で受けています。最短1日ですが、文章と写真がそろっている場合に限ります。印刷にかかる日数は印刷所によって違うので、刷り上がりの日も合わせて確かめます。

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