議事録は“決まったこと”だけ書く:滋賀の会社の会議
滋賀の小さな会社で会議の議事録を任されて、「話したことを全部書こうとして、まとめるのに会議より長くかかる」「書いたのに、誰も読んでいない」と感じていませんか。議事録の書き方でいちばん大切なのは、会話を残すことではなく、決まったことだけを、その場で書いて、その場で確かめることです。この記事では、議事録が読まれない理由、3つの欄だけで書く型、会議中の書き方、配り方まで順にお話しします。最後に、それナル?で会議の進め方を手伝うときの料金もまとめています。
議事録が読まれないのは、会話を全部書いているから
議事録というと、「誰が何を言ったか」を順番に書き残すもの、と思っている方が多いかもしれません。国や大きな組織の会議では、そうした記録が必要な場面もあります。でも、小さな会社の毎週の会議で、会話を全部書き残す必要はほとんどありません。
会話を全部書いた議事録は、長くなります。長いと、出ていた人は読み返しません。出ていなかった人も、どこに大事なことが書いてあるのか分からず、結局「で、何が決まったの?」と口で聞くことになります。書いた人の手間に対して、役に立つ場面が少ないのです。
読まれない議事録
- 話した順に、会話を全部書いている
- 決まったことがどこにあるか分からない
- 会議のあとで、思い出しながら書く
- 配るのが数日後になる
- 次にやることの担当と期限がない
使われる議事録
- 決まったことが一番上にある
- 決まらなかったことも分けて書いてある
- 会議の中で書き、最後に読み上げる
- その日のうちに配る
- 次にやること・人・期限がそろっている
図1 読まれない議事録と、使われる議事録
議事録の役目は「次の行動」をそろえること
小さな会社の議事録の役目は、ひとことで言うと、会議のあとに全員が同じ行動をとれるようにすることです。誰が何を言ったかより、何が決まって、誰が次に何をするのか。それが全員に同じように伝わっていれば、議事録は役目を果たしています。
「言った・言わない」で揉めないための記録も大切ですが、それも「何が決まったか」がはっきり書いてあれば、ほとんどの場合は足ります。
議事録は3つだけ:決まったこと・決まらなかったこと・次にやること
それナル?では、議事録を3つの欄だけで書くことをすすめています。
決まったこと
問いごとに、答えを1行で。決めた理由を一言添える
決まらなかったこと
何が足りなくて決まらなかったか。次はいつ・誰が決めるか
次にやること
誰が・何を・いつまでに。3つの列で書く
図2 議事録に書く3つの欄
決まったことには、理由を一言
決まったことは、「チラシは店頭に置く」のように1行で書きます。そして横に、なぜそう決めたかを一言添えます。「ポスティングより、来てくださるお客さんに渡すほうが今回の目的に合うため」のように。理由があると、あとから読んだ人が納得しやすく、状況が変わったときに見直すきっかけにもなります。
決まらなかったことを、はっきり書く
決まらなかったことを書くのは、少し気が引けるかもしれません。でも、ここを書かないと、決まっていないことが「なんとなく決まった」ように扱われたり、そのまま忘れられたりします。決まらなかった理由(材料が足りない、決める人がいなかった)と、次はいつ・誰が決めるかを書いておけば、次の会議が自然に決まります。
次にやることは、人と期限まで
「見積りを取る」だけでは、誰がいつまでにやるのか分かりません。「〇〇さんが、来週の金曜までに、2社から見積りを取る」のように、人と期限まで書きます。人の名前が書いてあると、自分の仕事だと分かります。
議事録の1枚に入れるもの
- 会議の名前・日時・出た人
- 目的(会議の前に書いておいたもの)
- 決まったこと:問いごとの答えと、理由を一言
- 決まらなかったこと:理由と、次はいつ・誰が決めるか
- 次にやること:誰が・何を・いつまでに
- 参考:会議で見た資料の置き場所(中身は書き写さない)
図3 議事録の1枚のチェックリスト

会議の議事録の書き方:その場で書いて、その場で確かめる
議事録を書くのに時間がかかる、いちばんの理由は、会議が終わってから思い出しながら書いていることです。メモを読み返し、誰が何を言ったかを整理し、きれいな文章に直す。これでは時間がかかって当然です。しかも、書いた人の受け取り方で内容が少しずつ変わってしまいます。
会議の画面に、議事録を映しておく
おすすめは、議事録の1枚を会議の画面に映しておき、決まったことをその場で書き込む方法です。オンラインの会議なら画面を共有し、集まる会議ならテレビやプロジェクターに映します。全員が同じ画面を見ているので、「いまの、そういう意味じゃない」とその場で直せます。
最後の数分で、読み上げる
会議の最後に、書いた3つの欄を読み上げます。決まったこと、決まらなかったこと、次にやること。全員がうなずいたら、その議事録はもう完成です。会議のあとに清書する必要はありません。
- 前の日目的と問いを書いた1枚を配る
- 会議中画面に映して書き込む
- 最後の数分3つの欄を読み上げる
- その日のうち出た人と出ていない人に配る
- 次の会議前回の「次にやること」から始める
図4 議事録を書いて使うまでの流れ
書く人と、進める人を分ける
小さな会社では、会議を進める人が議事録も書く、ということがよくあります。でも、進めながら書くのは大変です。できれば、書く人と進める人を分けます。書く人は、話の中身に入りすぎず、「いま決まりましたか?」と確かめる役目も持てます。
議事録の型:1枚の紙を会議の前に作っておく
議事録をその場で書くためには、会議の前に型ができていることが大切です。会議の名前、目的、決めること(問いの形)を先に書いておき、その下に3つの欄を空欄で用意しておきます。
これは、会議の前に配る「会議の1枚」と同じものです。会議の前は予定表として使い、会議の中で欄を埋めると、そのまま議事録になります。会議の1枚の作り方は、滋賀の小さな会社の会議の進め方でくわしく書いています。
| 欄 | 会議の前 | 会議のあと |
|---|---|---|
| 目的 | 終わったときの状態を1行で | そのまま残す |
| 決めること | 問いの形で3つまで | 問いごとに答えと理由が入る |
| 決まらなかったこと | 空欄 | 理由と、次はいつ・誰が決めるか |
| 次にやること | 空欄(誰が・何を・いつまで) | 埋まっている |
型は社内のソフトで
型は、Word、Googleドキュメント、パワーポイントなど、社内でふだん使っているソフトで作ります。会議ごとにその型を複製して使えば、毎回同じ形の議事録が残ります。同じ形がそろうと、あとから探すときも、何がどこに書いてあるかがすぐ分かります。社内で使い回す書類の型については、社内の書類の型を作るでも書いています。

議事録の配り方と置き場所
議事録は、その日のうちに配ります。日が空くほど、出た人の記憶とのずれが大きくなり、次にやることの期限も近づいてしまいます。会議の最後に読み上げて確かめていれば、配るのは数分で済みます。
出ていない人にも同じものを
会議に出られなかった人にも、同じ議事録を渡します。とくに「次にやること」に名前が入っている人には、必ず届くようにします。社内チャットで配るなら、議事録のファイルと一緒に「〇〇さん、次にやることに名前が入っています」と一言添えると、見落としが減ります。
置き場所は1つに決める
議事録は、共有フォルダの決まった場所に、日付の順に置きます。ファイルの名前は「日付_会議の名前」のように決めておくと、並べたときに探しやすくなります。メールやチャットにだけ残っていると、あとから探すのが大変です。
次の会議は、前回の議事録から始める
議事録がいちばん生きるのは、次の会議の最初の数分です。前回の「次にやること」を読み上げ、終わったもの、まだのもの、止まっているものを確かめます。まだのものは、何が引っかかっているのかを短く聞きます。これを毎回くり返すと、「次にやること」に名前を書かれた人は、次の会議までに動いておこう、と自然に思うようになります。
前回の「決まらなかったこと」も、ここで拾います。次はいつ・誰が決めるかを書いておいたので、今回の会議で決めるのか、まだ材料が足りないのかを確かめられます。議事録が会議と会議をつなぐ糸になると、同じ話を何度もくり返すことが減っていきます。
滋賀の小さな会社の会議でよくある議事録の悩み
滋賀の会社の相談を受けていると、大津や草津の会社でも、守山や栗東の会社でも、議事録の悩みは似ていると感じます。よくある悩みと、直し方をまとめておきます。
| 悩み | 直し方 |
|---|---|
| 議事録を書くのがいつも同じ人 | 書く人を回り番にする。型があれば誰でも同じ形で書ける |
| 書くのに時間がかかる | 会議中に3つの欄だけ書き、最後に読み上げて終わりにする |
| 決まったはずのことが翌週に消える | 次の会議を、前回の「次にやること」の確かめから始める |
| 家族や役員だけの話し合いで残らない | 短くても3つの欄だけは書き、共有の場所に置く |
議事録の形が整うと、会議そのものも変わります。「いま決まりましたか?」と確かめる人がいる会議は、話が広がりすぎにくくなります。議事録は、会議の後片付けではなく、会議を前に進めるための道具なのです。決まったことを社内に知らせるときの書き方は、社内のお知らせが読まれない理由と直し方にまとめています。
滋賀で会議の進め方を頼むなら:それナル?(木下スタジオ)の進め方
それナル?は、木下スタジオ(滋賀・木下貴博)の小さい入口です。チラシやホームページだけでなく、作るものが決まる前の、会議の進め方から相談を受けています。いつもの会議を見せていただき、会議の1枚と議事録の型を作り、当日の進行と議事録の書き方まで一緒にします。慣れたら社内だけで回せるように、型のデータもお渡しします。
| 1時間の相談 | 5,000円(オンライン。画面を見ながら) |
|---|---|
| 会議1回の設計+進行 | 20,000円〜(決めることの整理から、その場の進行まで) |
| 月ごとの伴走 | 40,000円/月(月2回の打ち合わせ+その間の相談) |
| 議事録の型だけ作る | 型(テンプレート)29,800円〜 |
窓口は1人で、聞き取りから当日の進行まで同じ人が担当します。値段は先に全部出し、上がるときはその理由も先にお伝えします。作った型のデータはお渡しします。打ち合わせは基本オンラインで、必要なときは伺います。くわしくは会議の窓口に、型を作るときは社内資料の窓口に、料金の一覧は料金ページにまとめています。
議事録に、誰が何を言ったかは書かなくていいですか?
小さな会社の毎週の会議なら、ほとんどの場合は書かなくて大丈夫です。決まったこと・決まらなかったこと・次にやることの3つがはっきりしていれば、議事録の役目は果たせます。あとで確かめたい場合は、録音を記録として別に残しておきます。
議事録は、会議のあとに清書したほうがいいですか?
会議の中で3つの欄を書き、最後に読み上げて全員で確かめていれば、清書は要りません。そのまま、その日のうちに配ってください。日が空くほど、記憶とのずれが大きくなります。
文字起こしの道具を使えば、議事録は要りませんか?
文字起こしは会話の記録としては役に立ちますが、「何が決まったか」は人が書いて確かめるのが確実です。自動の要約は、決まったことを取り違えることがあります。記録と議事録は分けて考えるのがおすすめです。
議事録の型だけ作ってもらうことはできますか?
できます。社内でふだん使っているソフトに合わせて、会議の1枚と議事録を兼ねた型を作ります。型(テンプレート)は29,800円〜(税抜)です。会議の進め方から相談したい場合は、1時間の相談(5,000円・税抜)からどうぞ。


