会社の困りごと窓口SHIGA, JAPAN
それナル?
それ、なんとかなる? › ブログ › ブランディング
ブランディング

滋賀の商品パッケージ・ラベルのデザイン|棚で選ばれる

2026.10.07 · 読む時間 約9分 · 木下スタジオ 木下貴博

滋賀の商品パッケージ・ラベルのデザイン|棚で選ばれる

手間をかけて作った商品なのに、道の駅や直売所の棚に並ぶと、ほかの商品に埋もれてしまう。滋賀で食品や雑貨を作っている方から、パッケージやラベルのデザインについてよく聞く悩みです。この記事では、棚の前でお客さんの目がどう動くかから、表に置くもの・裏に置くもの、サイズや材料の決め方、デザインを頼む前にそろえるものまでをお伝えします。

パッケージは「棚の前の数秒」で選ばれる

お店の棚の前で、お客さんは1つ1つの商品をじっくり読んでいるわけではありません。まず遠くから棚全体を眺め、気になった色や形に目を止め、近づいて手に取り、裏を返して中身を確かめる。この流れのどこかで興味がなくなると、商品は棚に戻されます。

パッケージやラベルのデザインは、この流れに合わせて考えると決めやすくなります。遠くからは、色と形で「何の商品か」を伝える。近づいたら、名前と一言で「どんな商品か」を伝える。手に取ったら、裏の表示で「安心して買えるか」を伝える。見る距離ごとに、伝えることを分けておくのがこつです。

  1. 棚を眺める色と形で目に止まる
  2. 近づく何の商品かが分かる
  3. 手に取る名前と一言を読む
  4. 裏を返す中身・量・作り手を確かめる
  5. かごに入れる値段と見比べて決める

図1 棚の前で、お客さんの目が動く順番

表に置くもの、裏に置くもの

ラベルを作るとき、多くの方が伝えたいことを全部表に載せようとします。材料のこだわり、作り方、受賞歴、食べ方、お店の紹介。けれど、表に情報が多いほど、遠くからは何の商品か分からなくなります。表には、遠くから見て止まってもらうためのものだけを置き、くわしいことは裏や添える紙に回します。

表に詰めこんだラベル

  • 商品名・こだわり・作り方が同じ大きさで並ぶ
  • 色を何色も使い、どこを見ればいいか分からない
  • 写真とイラストと文字が重なっている
  • 遠くから見ると、何の商品か分からない

表と裏を分けたラベル

  • 表は名前と、何の商品かの一言だけ
  • 色は2〜3色に絞り、主役の色を1つ決める
  • こだわりや食べ方は裏や添える紙に
  • 遠くからでも、何の商品か分かる

図2 表に詰めこんだラベルと、表と裏を分けたラベル

表1 ラベルの表・裏・添える紙に置くもの
場所置くもの考え方
表商品名、何の商品かの一言、お店のロゴ棚の離れたところから読めるものだけ
裏決められた表示、作り手の名前と所在地、問い合わせ先手に取って確かめる人のために、読みやすく整理
添える紙・タグこだわり、作り方、食べ方、お店の話買ったあとにも読まれる。ホームページやSNSへの入口も
ポイント食品の原材料・アレルギー・賞味期限・内容量など、裏に入れる表示の決まりは、商品の種類によってちがいます。どの表示がいるか、書き方が合っているかは、お客様の側で確認をお願いしています(必要に応じて、所管の窓口や専門家にご相談ください)。それナル?では、確認していただいた内容を、読みやすく配置するところをお手伝いします。

棚で目に止まる色と形の決め方

主役の色を1つ決める

棚の前で最初に目に入るのは、文字より色です。パッケージの色を決めるときは、使う色を2〜3色に絞り、その中で主役の色を1つ決めます。主役の色が決まっていると、遠くからでも「あの色の商品」として覚えてもらえます。シリーズで商品が増えたときも、主役の色はそのままで、味や種類ごとに差し色だけを変える、という広げ方ができます。

色を選ぶときは、並ぶ棚のことも考えます。同じ種類の商品が似た色ばかりなら、少しちがう色にするだけで目に止まりやすくなります。お店全体の色との関係は「会社の色の決め方」で書いています。

形は「ロゴ」から借りる

パッケージのために、新しい模様やイラストを1から作る必要はないことも多いです。お店のロゴの形の一部を、ラベルの模様や区切りの線として使うと、お店の名刺や看板とパッケージが同じ顔になります。お客さんにとっては、店先で見た印と、道の駅の棚で見る印が同じだと分かるだけで、手に取る理由になります。

焼菓子店「nami」のロゴのデザイン見本。同じ波の形を繰り返して名前にしている
制作例(見本):焼菓子店のロゴ。同じ波を繰り返して名前にしました。端の点が2つで、始まりと終わり。このように繰り返せる形は、ラベルの縁や帯にもそのまま使えます。
焼菓子店の名刺のデザイン見本。ロゴの波はそのままに、焼いた縁のような形で1色の面を1つだけ置いている
制作例(見本):同じ焼菓子店の名刺。ロゴの波はそのままに、焼いた縁のような形で1色の面を1つだけ置きました。名刺・ラベル・袋で同じ形と色を使うと、どこで見ても同じお店だと分かります。

写真を使うか、使わないか

食品のパッケージでは、中身の写真を大きく載せたくなります。おいしそうな写真は、確かに手に取る理由になります。ただ、写真は撮り方や光によって印象が大きく変わり、暗い写真やぼやけた写真は、かえって商品を安く見せてしまうことがあります。透明な袋や窓のある箱で中身がそのまま見えるなら、写真を載せず、名前と色だけで組むほうがすっきりすることもあります。中身が見えない箱なら、写真か絵で中身を伝えます。どちらにするかは、中身が見えるかどうかで決めると迷いません。

シリーズで増やすときの、パッケージの決まり

はじめは1種類でも、売れはじめると味ちがいや量ちがい、季節の限定などで種類が増えていくことがあります。そのたびに別々のデザインを作ると、棚に並べたときにばらばらに見え、同じお店の商品だと分かりにくくなります。最初の1つを作るときに、増えたときのことを少しだけ決めておくと、あとが楽になります。

01

変えないもの

ロゴの位置、商品名の書体と大きさ、主役の色。どの種類でも同じにする。

02

変えるもの

差し色、味や種類の名前。種類ごとに1つだけ変える。

03

足すもの

季節や限定の印。決まった場所に、小さく足す。

図3 種類が増えたときに、変えないもの・変えるもの・足すもの

変えないものが決まっていると、棚に並んだときに「このお店のシリーズ」としてまとまって見えます。変えるものを1つに絞っておくと、お客さんは種類のちがいをすぐに見分けられます。こうした決まりは、お店のロゴや色の使い方と一緒に1枚にまとめておくと、別の人がラベルを作るときにも迷いません。その考え方は「ロゴと色の使い方を1枚に」で書いています。

道の駅・直売所・お土産売り場での見え方(滋賀の場合)

滋賀でつくられた商品は、道の駅や農産物の直売所、駅や観光地のお土産売り場、地元のスーパーの地場産品の棚など、いろいろな場所に並びます。並ぶ場所によって、目立ち方の条件が変わります。

表2 並ぶ場所ごとに気をつけること
並ぶ場所よくある並び方気をつけること
道の駅・直売所平台や棚に、作り手ごとに並ぶ上から見たときに名前が読めるか。作り手の名前が分かるか
お土産売り場箱の商品が、正面を向いて並ぶ滋賀のものだと分かる言葉や絵があるか。持ち帰りやすい形か
地元のスーパー同じ種類の商品と横に並ぶほかの商品と色がかぶらないか。何の商品かが一目で分かるか
自分のお店店内の棚やレジ横に並ぶお店の看板や内装と同じ色・同じ印でそろっているか
ネットのお店小さな写真で一覧に並ぶ小さくしても名前と色が分かるか

上から見られる平台では、ふたや上面が大事

道の駅や直売所の平台では、商品は上から見下ろされることが多くなります。正面のラベルだけを整えても、上から見ると何の商品か分からない、ということが起きます。袋ものなら上の折り返し、箱ならふたの上面に、名前と主役の色が見えるようにしておくと、平台でも見つけてもらいやすくなります。

お土産なら「滋賀のもの」と分かる手がかりを

高島や長浜、東近江など、県外から人が来る土地で売るお土産なら、滋賀や地元の名前が分かる手がかりを、表のどこかに置いておくと選ばれやすくなります。地名をそのまま書く、湖や山の形をさりげなく入れる、などの方法があります。ただし、地名を大きくしすぎると、どこのお店の商品か分からなくなることもあります。地名はお店の名前より小さく、が目安です。

産地フェアの告知のデザイン見本。つくり手の写真を3枚、同じ構図・同じ光でそろえ、細い明朝体で組んでいる
制作例(見本):産地フェアの催事。つくり手の写真を3枚、同じ構図・同じ光でそろえました。作り手の顔を見せたいときは、商品のラベルとは別に、売り場の札やチラシで伝える方法もあります。

サイズ・材料・刷り方は、先に決めておく

パッケージやラベルは、紙の上だけで完結しません。貼る容器の大きさ、袋の材料、箱の形、刷る数によって、デザインの条件が変わります。デザインを始める前に、次のことを決めておくと、あとで作り直しになりにくくなります。

パッケージ・ラベルを頼む前にそろえるもの

  • 実際の容器・袋・箱(手元にあれば現物。なければ写真と寸法)
  • ラベルを貼る場所と、貼れる大きさ
  • 裏に入れる表示の中身(お客様の側で確認済みのもの)
  • 商品名と、何の商品かの一言
  • お店のロゴのデータ(あれば)
  • 並ぶ予定の場所(道の駅・お土産売り場・自分のお店 など)
  • 刷る予定の数と、頼む予定の印刷所(決まっていれば)

容器にラベルを貼る場合、丸い瓶や曲がった面では、平らな紙で見たときと見え方が変わります。デザインの途中で、実際の容器に試しに貼ってみると安心です。刷る数が少ない場合は、ラベルだけを刷って手で貼る形が多く、刷る数が増えると、袋や箱に直接刷る形も考えられます。どちらにするかで、使える色の数や細かさが変わるので、印刷所とも早めに話しておきます。印刷のためのデータの考え方は「印刷に出すデータの基本」にまとめています。

1枚だけ刷って、棚の前で確かめる

デザインが固まってきたら、たくさん刷る前に、家庭のプリンターでもいいので1枚だけ実寸で刷ってみます。実際の容器に貼り、並ぶ予定の棚と同じくらいの距離から眺めます。画面で見ていたときは読めた字が、実寸では小さすぎることはよくあります。色も、画面と紙ではちがって見えます。できれば、ほかの商品と並べた写真を撮って見比べると、目に止まるかどうかがよく分かります。ここで直しておくと、刷り上がってから気づくより、手間も費用もずっと少なく済みます。

商品名がまだ決まっていないとき

パッケージを考えはじめてから、商品名に迷うこともあります。名前はラベルの中でいちばん大きく載るものなので、ラベルの大きさに置いてみながら決めると、選びやすくなります。名前の決め方は「店名・商品名の決め方」で書いています。

滋賀でパッケージ・ラベルを頼むなら:それナル?(木下スタジオ)の進め方

それナル?は、滋賀の木下スタジオ(木下貴博)が運営している、小さく頼める窓口です。パッケージやラベルのデザインは料金表に載せていないため、商品の数や形、刷り方をうかがって見積りをお出しします(見積りは無料)。お店のロゴがまだない場合は、ロゴ(49,800円〜・3案から1つ・名刺デザイン込み)と一緒に考えると、ラベルと名刺と看板がそろいます。

  • 窓口は1人。聞き取りから納品まで同じ人が受けます
  • 値段を先に出します。印刷代など含まれないものも先にお伝えします
  • 表示の決まりの確認はお客様の側でお願いし、確認していただいた内容を読みやすく配置します
  • 作ったデータはお渡しします。刷り直しや印刷所を変えるときも困りません

東近江・高島・長浜・大津など滋賀県内を中心に、京都・大阪・名古屋や全国からもオンラインで受けています。打ち合わせは基本オンラインで、容器や袋の現物を見る必要があるときは伺います。ロゴや名刺とあわせてのことはロゴ・名刺のページ、何から手をつけるか迷っているときは相談の窓口をご覧ください。返事は24時間以内です(土日祝は翌営業日)。

パッケージやラベルのデザインはいくらですか?

料金表に無いため、商品の数、ラベルの大きさ、容器や箱の形、刷り方をうかがって見積りをお出しします。見積りは無料です。印刷代は含まれません。

原材料やアレルギーなどの表示も考えてもらえますか?

表示の中身と、決まりに合っているかの確認は、お客様の側でお願いしています。必要に応じて所管の窓口や専門家にご相談ください。確認していただいた内容を、読みやすく配置するところをお手伝いします。

1種類だけ、少ない数から作れますか?

作れます。少ない数なら、ラベルだけを刷って容器に貼る形が多いです。あとで種類を増やすときのために、色や置き方の決まりも一緒に考えておくと、シリーズとして広げやすくなります。

いまのラベルを少し直すだけでもいいですか?

できます。いまのラベルと、並んでいる棚の写真を送ってください。どこを直すと棚で目に止まりやすくなるかをお伝えしたうえで、見積りをお出しします。

ほかの記事

LINEで相談する フォームで相談する