滋賀の看板デザイン|野立て看板は車から読める3つに絞る
「せっかく看板を出すなら、伝えたいことを全部載せたい」。滋賀で野立て看板のデザインを考えている方から、よく聞く言葉です。そう思うのは自然なことです。でも、道路沿いの野立て看板は、走っている車から一瞬で読まれるものです。載せたことの多くは、読まれないまま通り過ぎていきます。この記事では、車から読める量の目安、載せるものを3つに絞る考え方、文字の大きさと色、矢印の置き方、設置前に現場写真で確かめる方法、看板屋さんへの渡し方、そして費用までをお話しします。クリニックやお店の看板を考えている方に向けて書いています。
野立て看板が走る車から読まれるのは、ほんの数秒
野立て看板とは、田んぼや空き地など、道路沿いの土地に立てる看板のことです。お店やクリニックから離れた場所に立てて、「この先にあります」と知らせる役目があります。
この看板を見る人は、ほとんどが車に乗っています。滋賀では、草津から彦根・長浜へ抜けるような、車の流れが速い道沿いに立てることもよくあります。運転している人は、前を見ながら、ちらっと横を見るだけです。看板が目に入ってから通り過ぎるまでは、数秒のことが多いでしょう。しかも、その数秒をずっと看板に使えるわけではありません。信号や前の車も見ています。
だから、野立て看板は「読ませる」ものではなく、「目に入った瞬間に分かる」ものでなければいけません。チラシやホームページと、いちばん違うところです。
載せる量と、伝わる量
載せる量を増やすと、伝わる量も増えそうに思えます。でも実際は逆になりがちです。1つ1つの字が小さくなり、どれから読めばいいか分からなくなるからです。結果として、何も覚えてもらえないまま通り過ぎてしまいます。
全部載せた看板
- 名前・診療科目・診療時間・休診日・住所・電話・ホームページ・駐車場の台数・院長の名前
- 字が小さく、遠くから読めない
- どれから見ればいいか分からない
- 通り過ぎたあと、何も残らない
3つに絞った看板
- 名前(何科か)・曲がる場所・電話
- 字を大きくできる
- 上から順に、迷わず目が動く
- 「あそこを曲がれば〇〇がある」が残る
図1 載せる量をくらべる。多く載せるほど、残るものは少なくなる
野立て看板の役目は、全部を伝えることではありません。「ここにある」と知ってもらい、必要なときに思い出してもらうことです。くわしいことは、ホームページや電話で伝えればいいのです。
読む順番を3つに絞る
では、何を載せればいいのか。それナル?では、基本を3つにしています。名前、曲がる場所、電話です。この順番で目が動くように並べます。
- 名前何のお店か・何科か
- 曲がる場所矢印と距離
- 電話または検索の言葉
図2 車から読まれる順番。この3つで止める
1つめ:名前(何のお店か)
いちばん大きく見せるのは、名前です。ただし、クリニックやお店の場合は、名前そのものより「何のお店か」のほうが大事なこともあります。
たとえば、はじめてその道を通る人にとって、クリニックの名前は知らない言葉です。でも「内科」「耳鼻科」「小児科」なら、一瞬で分かります。熱が出たときに「そういえば、あの道に小児科の看板があった」と思い出してもらえれば、看板は役目を果たしています。名前と何科かのどちらを大きくするかは、近くに似たお店があるか、すでに名前が知られているかで決めます。

2つめ:曲がる場所
次に大事なのは、どこで曲がればいいかです。看板を見て「行ってみよう」と思っても、場所が分からなければたどり着けません。矢印と、「この先300m」のような距離を組み合わせます。矢印については、あとでくわしく書きます。
3つめ:電話(または検索の言葉)
3つめは、連絡の手がかりです。電話番号を載せるのが基本ですが、運転中に番号を覚えるのは難しいものです。番号は、同乗している人や、信号待ちの人のためのもの、と考えておくといいでしょう。最近は、電話番号の代わりに検索の言葉を見せる工夫もあります。これもあとで書きます。
文字の大きさと色の決め方
野立て看板では、文字の大きさを先に決めます。中身を並べてから字を大きくするのではなく、「この距離から読める大きさ」を先に決めて、そこに入る量だけを載せる順番です。
読める距離は、看板の大きさ、道路からの離れ具合、車の速さで変わります。現場を見てから決めるのがいちばん確かです。ここでは、要素ごとの大きさの目安を、優先順位として示しておきます。
大事なのは、大きさに差をつけることです。全部の字が同じくらいの大きさだと、どれも目立たなくなります。いちばん大きいものと、2番目のものの差がはっきりしていると、目が迷わずに上から順に動きます。
字の形は、太く・すっきり
遠くから読む字は、線が太く、形がすっきりした書体(フォント)が向いています。細い線の字や、飾りの多い字は、離れるとかすれて見えます。漢字は画数が多いので、特に気をつけます。小さくなる電話番号は、数字の形がはっきりした書体を選びます。
色は「地と字の差」で決める
色を選ぶときは、好きな色よりも、地(背景)と字の明るさの差を見ます。明るい地に暗い字、または暗い地に明るい字。差が大きいほど、遠くから読めます。
よくあるのが、きれいな色同士を組み合わせて、明るさがほとんど同じになってしまう例です。近くで見ると色が違うので読めますが、遠くからだと溶けて見えます。看板の画を白黒にしてみて、字が読めるか確かめると分かりやすいです。
色の数も少なめにします。地の色、字の色、目立たせたいところの色1つ。この3つほどに収めると、すっきり見えます。ロゴの色がある場合は、その色を目立たせたい場所に使うと、お店の顔ともそろいます。
道案内の矢印の置き方
野立て看板の矢印は、小さな部品に見えて、実はとても大切です。「どっちに行けばいいか」が一瞬で分からないと、せっかく興味を持った人を逃してしまいます。
矢印は1本・大きく
矢印は1本にします。複雑な道順を地図のように描くと、運転中には読み取れません。「この先を左」「次の信号を右」のように、次の1回の曲がり角だけを示します。それ以上の道順は、近くにもう1枚の看板やのぼりを立てて、順につないでいくほうが確かです。
矢印の大きさは、名前の次に大きくします。小さな矢印を隅に置くと、見落とされます。
距離か目印を添える
矢印だけだと、「どこで曲がるのか」が分かりません。「300m先」のような距離か、「次の信号」「コンビニの角」のような目印を添えます。距離は大まかで構いません。運転している人が、だいたいの見当をつけられれば十分です。
検索窓を描くという工夫
最近の看板でよく見かけるのが、看板の中に検索窓(ネットで調べるときの入力欄)の絵を描き、そこに言葉を入れる方法です。「〇〇内科 瀬田」のように、調べてほしい言葉を見せます。
電話番号は10ケタ以上の数字なので、運転中に覚えるのはなかなか大変です。でも、短い言葉なら頭に残りやすい。家に着いてから、スマホで調べてもらえます。
検索の言葉は、実際に1番に出るものを
この方法には、1つ大事な条件があります。看板に書いた言葉で検索したとき、本当にそのお店が出てくることです。名前だけで検索すると、別の地域の同じ名前のお店が出ることもあります。地域名を足すなどして、実際に検索してから言葉を決めます。
そして、検索した先のホームページやGoogleマップの情報が、きちんと整っていることも大切です。看板で興味を持ってもらっても、たどり着いた先の情報が古いと、そこで離れてしまいます。ホームページのことはホームページのページでまとめて相談できます。Googleマップの情報の整え方はGoogleマップと検索の基本の記事に書いています。
設置前に、現場写真に合成して確かめる
看板のデザインは、パソコンの画面で見るとたいてい読めます。画面に近い距離で、大きく見ているからです。でも実際の看板は、道路から何十メートルも離れた場所に立ちます。周りには田んぼや山、電柱や他の看板もあります。
そこで、それナル?の野立て看板には、現場写真への合成をつけています。立てる予定の場所の写真に、デザインした看板をはめこんで、実際に車から見たときの見え方を確かめます。

合成で分かること
現場写真に合成すると、画面だけでは分からないことが見えてきます。
現場写真で確かめること
- 道路から離れた場所でも、名前が読めるか
- 周りの景色(山・田んぼ・建物)に色が溶けていないか
- 近くの他の看板に負けていないか
- 矢印の向きが、見る車の向きと合っているか
- 朝・夕方など、光の向きで見えにくくならないか
図4 現場写真への合成で確かめること
たとえば、緑の多い場所に緑の看板を立てると、景色に溶けてしまいます。画面で見ていたときはきれいでも、現場ではほとんど目立たない。そういうことを、作る前に気づけます。看板は一度立てると簡単には直せないので、この確かめは大事です。
写真は、スマホで撮ったもので大丈夫です。立てる場所が見える位置から、車の運転席の高さくらいで撮ってください。ふだん看板を見せたい向きから撮ると、より確かめやすくなります。

滋賀で看板を頼む費用と、看板屋さんへの入稿
デザインができたら、看板屋さん(看板を作って立てる会社)にデータを渡します。これを「入稿」と言います。
看板屋さんによって、受け取れるデータの形式や、色の指定の仕方が違うことがあります。それナル?では、看板屋さんの指定に合わせてデータを整えてお渡しします。すでに看板屋さんが決まっている場合は、先に「どんな形式で渡せばいいか」を聞いておいていただくと、話が早く進みます。まだ決まっていない場合も、デザインを先に進めることはできます。
ロゴのデータを用意しておく
看板にお店のロゴを載せる場合は、ロゴの元のデータ(AIなど、大きくしても荒れない形式)が必要です。ホームページから取った小さな画像では、大きな看板に引き伸ばすと荒れてしまいます。元のデータが見つからない場合は、ご相談ください。ロゴについては小さな会社・お店のロゴの作り方でも書いています。
費用の目安
| 野立て・壁面の看板 | 39,800円〜(現場写真への合成つき) |
|---|---|
| のぼり・置き看板 | 19,800円〜 |
| 含まれないもの | 看板の製作費・取付費(看板屋さんへ直接お支払い)、印刷代、撮影 |
それナル?でいただくのは、看板のデザインの費用です。看板そのものを作る費用と、立てる費用は別で、看板屋さんへのお支払いになります。値段を先に全部出しているのは、あとから「これは別です」とならないためです。
料金が上がるのは、直しが決めた回数を超えたとき(1回5,000円〜)、作るものの数が増えたとき、急ぎのとき(+30〜50%)の3つだけです。支払いは、10万円までは納品後に一括、銀行振込です。インボイスにも対応しています。
看板とほかのものをそろえる
野立て看板を出すときは、のぼりや置き看板、チラシ、ホームページも見直すことが多いと思います。同じ窓口で頼めば、言い方と色がそろいます。看板で見た色とロゴが、お店の前ののぼりにもある。そうすると「あの看板のお店だ」と、たどり着いた人が安心できます。お店の前に立てるものはのぼり・置き看板の記事にまとめています。
滋賀で看板を頼むなら:それナル?(木下スタジオ)の進め方
それナル?は、木下スタジオ(滋賀・木下貴博)の小さい入口です。本店ではアートディレクター(見た目全体の方向を決める人)として大きな仕事をしていて、その考え方を「小さく・早く」頼めるようにしています。打ち合わせは基本オンラインで、滋賀県内なら、現場を見たほうがいいときに伺います。
- 相談現場の写真を1枚送る
- 見積り金額と日程を先に(無料)
- デザイン読む順番を3つに絞る
- 合成で確かめる現場写真にはめこむ
- 入稿データ看板屋さんの指定に合わせる
図5 看板を頼んでから看板屋さんに渡すまでの流れ
- 窓口は1人:聞き取りから納品まで同じ人が担当し、お渡しするものは必ず目を通します。
- 値段を先に出す:看板の製作費・取付費が別になることまで、はじめに伝えます。
- 作ったデータは渡す:看板を作り直すときや、ほかの看板屋さんに頼むときにも使えます。
1件ずつ手を入れるため、受付は毎月3社までです。看板のことは看板のページに、料金の一覧は料金ページにまとめています。
野立て看板には何を載せればいいですか?
基本は3つです。名前(何のお店か・何科か)、曲がる場所(矢印と距離)、電話または検索の言葉。この順番で目が動くように、大きさに差をつけて並べます。診療時間など変わる情報は、ホームページに任せるのがおすすめです。
看板の費用には、製作や取り付けも含まれますか?
含まれません。それナル?の野立て・壁面の看板は39,800円〜(税抜)で、デザインと現場写真への合成が含まれます。看板の製作費と取付費は別で、看板屋さんへのお支払いになります。
現場写真への合成とは何ですか?
看板を立てる予定の場所の写真に、デザインした看板をはめこんで、実際の見え方を確かめるものです。周りの景色に色が溶けていないか、遠くから読めるかを、設置の前に確かめられます。写真はスマホで撮ったもので大丈夫です。
看板屋さんが決まっていなくても頼めますか?
頼めます。デザインを先に進めて、看板屋さんが決まったら、その指定に合わせてデータを整えてお渡しします。すでに決まっている場合は、受け取れるデータの形式を先に聞いておいていただくと、話が早く進みます。
滋賀県内なら現場を見に来てもらえますか?
打ち合わせは基本オンラインですが、必要なときは伺います。対応エリアは滋賀県内と京都・大阪・名古屋です。まずはLINEかフォームで一言送ってください。24時間以内(土日祝は翌営業日)にお返事します。見積りは無料です。


