滋賀の農家・直売所のデザイン|のぼり・ラベル・SNS
滋賀の農家や直売所の方から、「野菜には自信があるのに、道を通る人に気づいてもらえない」「道の駅の棚でうちの袋が埋もれてしまう」という相談を受けることがあります。農家・直売所のデザインは、おしゃれに飾ることより、道から見つけてもらい、棚で手に取ってもらい、また買いに来てもらうための道具です。この記事では、のぼり、ラベル、値札、SNSの画像をどうそろえるか、費用の目安までを順にお伝えします。
農家・直売所のお客さんは、3つの場所で出会う
農家や直売所の野菜や果物を買う人は、だいたい3つの場所でお店や農家に出会います。1つは道。車で走っていて、のぼりや看板が目に入る場所です。2つめは棚。直売所や道の駅、スーパーの地元野菜のコーナーで、袋やラベルを手に取る場所です。3つめはスマホ。インスタや地図アプリで、収穫の様子や営業日を見る場所です。
この3つの場所で、見る人の時間はまったくちがいます。道では一瞬、棚では数秒、スマホでは気になったときにじっくり。だから、同じことを同じ大きさで書くのではなく、場所ごとに先に伝えることを変えます。
道(のぼり・看板)
一瞬で。何を売っているか、いま開いているか、どこで停まるか。
棚(ラベル・値札)
数秒で。何か、誰が作ったか、いくらか、どう食べるか。
スマホ(SNS・地図)
じっくり。いま何がとれているか、営業日、つくり手の顔。
図1 場所ごとに、先に伝えること
そして、この3つをつなぐのが、農園やお店の名前とマーク、色です。道で見たのぼりの色が、棚のラベルにもあり、インスタにもある。これだけで、ばらばらだった出会いが、お客さんの頭の中で1つの農家につながります。
滋賀の直売所ののぼりは、道から読める言葉だけ
滋賀の直売所や農家の店先は、車で通りかかる人に見つけてもらうことがほとんどです。東近江や高島、湖北の田んぼの間の道、湖岸の道、幹線道路沿い。車は思っているより速く通り過ぎるので、のぼりで伝えられるのは、ひとかたまりの言葉だけです。
何を売っているかを、一言で
のぼりに「新鮮野菜」「地元産」と書くことはよくありますが、通る人が知りたいのは、もう少し具体的なことです。「いちご」「とうもろこし」「新米」「朝どり」のように、いま何があるかが一言で分かると、停まるかどうかを決めやすくなります。季節ごとに主役が変わる農家なら、品目ごとののぼりを何種類か用意して、時期で差し替える形も向いています。
通り過ぎられるのぼり
- 農園の名前だけで、何を売っているか分からない
- 言葉が多く、小さい字が並んでいる
- のぼりごとに色も文字もばらばら
- 営業日や時間がどこにも書いていない
停まってもらえるのぼり
- いま売っているものを一言で大きく
- 農園の名前とマークはいつも同じ位置に
- 同じ色ののぼりを何本かそろえて立てる
- 営業日・時間は入口の置き看板で
図2 通り過ぎられるのぼりと、停まってもらえるのぼり
まわりの景色に負けない色
田んぼや山の緑、空の青、湖の色。農家や直売所ののぼりは、こうした景色の中に立ちます。緑の野菜を伝えたくて緑ののぼりにすると、まわりの田んぼに溶けてしまうことがあります。のぼりの色は、立てる場所の景色の中で浮く色を選び、そのうえで農園の色として、ラベルやSNSでも同じ色を使い続けます。外に立てるのぼりは日に当たって色があせていくので、色あせてきたら同じデータで刷り直せるよう、データを手元に持っておくと安心です。
停まる場所まで案内する
のぼりで気づいてもらっても、どこで曲がればいいか、車をどこに停めればいいかが分からないと、そのまま通り過ぎてしまいます。お店の手前に「この先 直売所」の置き看板を1つ、入口に「駐車場」の案内を1つ。この2つがあるだけで、停まってもらえる回数は変わってきます。
それナル?では、のぼりや看板のデザインに、立てる場所の写真への合成をつけてお見せします。田んぼや山、空と並んだときに読めるか、車の流れの中で目に入るかを確かめてから決められます。のぼりの作り方は「滋賀でのぼりを作る」に、道路沿いの看板の考え方は「道路沿いの看板のデザイン」に書いています。
棚で選ばれる、農産物のラベルと値札
直売所や道の駅の棚には、同じ野菜がいくつもの農家から並びます。そこでお客さんが手に取るかどうかを決めるのは、ほんの数秒です。ラベルの役目は、その数秒のあいだに「これにしよう」と思ってもらうことです。
ラベルで伝えたい4つのこと
棚の前のお客さんが知りたいのは、何か、誰が作ったか、いくらか、どう食べるか、の4つです。品種の名前や、甘い・やわらかいといった特ちょう、おすすめの食べ方が一言あると、迷っている人の背中を押せます。誰が作ったかは、農園の名前とマークで。写真や似顔絵を入れる農家もあります。
ラベルに載せなければならない表示(品名や産地など)には決まりがあります。表示の決まりは、お客様側で確認していただき、その内容を読みやすい大きさと順番で組むのが、それナル?の役目です。
ラベルをお願いする前にそろえるもの
- 載せる品目と、品種の名前
- 袋や箱の大きさ(実物があればいちばん確か)
- 貼る場所(袋の表・箱の側面・ひもで下げるタグなど)
- 農園の名前とマーク(あれば)
- 一言で伝えたい特ちょうや食べ方
- 載せなければならない表示の内容(お客様側で確認したもの)
1つの型で、品目を差し替える
農家のラベルは、季節ごとに品目が変わります。品目ごとにいちから作ると、手間もかかり、棚に並んだときにばらばらに見えます。農園の名前とマーク、色、文字の大きさを決めた1つの型を作り、品目名と一言だけを差し替える形にしておくと、何を出しても「あの農家のもの」と分かります。家のプリンターでシールに刷れる形にしておけば、収穫の量に合わせて必要な枚数だけ作れます。
値札とPOPも同じ色で
直売所の値札や、棚に立てる小さなPOP(売り場に置く短い案内)も、ラベルと同じ色と文字で作っておくと、棚の一角がまとまって見えます。値段の数字は大きく、ほかの言葉は少なく。手書きのPOPにも味がありますが、農園の名前とマークだけは印刷したものを添えると、どこの農家のものかが伝わります。
贈りものの箱は、開けたときまで考える
果物やお米を贈りものとして送る農家では、箱や送り状に添える1枚の紙も、農家を覚えてもらう大事な場所です。届いた人は、箱を開けて、中の手紙やしおりを読み、気に入ったら次は自分で注文します。そのときに、農園の名前と注文の方法がすぐに見つかるかどうかで、次につながるかが変わります。おいしい食べ方や保存のしかたを一言添えておくと、捨てられずに台所に貼ってもらえることもあります。
つくり手の写真が、いちばんの材料
農家のデザインでいちばん力になるのは、つくり手の写真と、畑や田んぼの写真です。素材写真(どこでも使える既製の写真)の野菜はきれいですが、どこの誰が作ったものかは伝わりません。同じ野菜でも、作った人の顔と畑が見えると、手に取る理由になります。

同じ場所・同じ光で撮りためる
畑の写真は、毎回ちがう向きで撮るより、同じ場所から同じ向きで、季節ごとに撮りためていくと、1年の移り変わりがそのまま伝わります。収穫したものの写真は、明るい日陰で、木の箱やかごに入れて撮ると、色がきれいに出ます。つくり手の写真は、作業をしている手元と、顔が見えるものの両方があると、ラベルにもSNSにも使えます。スマホでの撮り方は「スマホで撮る写真のコツ」にまとめています。
SNSは「いま何がとれているか」
農家や直売所のインスタで喜ばれるのは、いま何がとれているか、いつ並ぶか、という知らせです。きれいな写真を作り込むより、収穫の日にさっと出すほうが、お客さんの「今日行こう」につながります。そのとき、お知らせの画像だけは型を決めておくと、色と文字がそろい、続けやすくなります。営業日や時間が変わったら、地図アプリの情報も同じ日に直しておきます。SNSの画像の作り方は「SNSの画像・バナーの作り方」に書いています。
マルシェ・催しのチラシとポスター
朝市やマルシェへの出店、収穫体験、直売所の感謝祭など、農家や直売所には催しのお知らせも多くあります。催しのチラシで大事なのは、日付と場所が遠くからでも読めることです。農家の写真は空や畑が広く写っていることが多いので、空いているところに見出しを置く組み方が向いています。

催しのチラシも、のぼりやラベルと同じ色とマークで作ると、「いつもの直売所の催しだ」と気づいてもらえます。食の催しのチラシの作り方は「滋賀の食のイベントのチラシ」に、季節ごとの準備の段取りは「季節ごとの販促の予定表」にまとめています。
滋賀の農家・直売所のデザインの費用
それナル?では、料金を先に全部出しています。農家や直売所でよく頼まれるものをまとめました。農産物のラベルやパッケージは料金表に無いので、品目の数や大きさをうかがって見積ります(無料)。
| 頼むもの | 料金 | メモ |
|---|---|---|
| のぼり・置き看板 | 19,800円〜 | 製作費は別 |
| 野立て・壁面の看板 | 39,800円〜 | 現場写真への合成つき・製作費取付費は別 |
| ラベル・値札・パッケージ | 内容をうかがって見積り(無料) | 差し替えられる型の形にもできます |
| ロゴ | 49,800円〜 | 3案から1つ・名刺デザイン込み |
| チラシ片面A4/両面 | 19,800円〜/29,800円〜 | 催し・直売のお知らせなど・印刷代は別 |
| バナー・SNS画像 | 5,000円〜/枚 | お知らせの型づくりも相談できます |
金額が上がるのは、直しが決めた回数を超えたとき(1回5,000円〜)、枚数が増えたとき、急ぎのときの3つだけです。上がる前に必ずお伝えします。のぼりや看板の製作費、印刷代、撮影は含まれていません。
滋賀で農家・直売所ののぼりを頼むなら:それナル?(木下スタジオ)の進め方
それナル?は、滋賀の木下スタジオ(木下貴博)が運営している、小さく頼める窓口です。東近江・近江八幡・高島・長浜など滋賀県内を中心に、京都・大阪・名古屋や全国からもオンラインで受けています。
- 窓口は1人。聞き取りから納品まで同じ人が受けます
- 値段を先に出します。のぼりの製作費や印刷代など、含まれないものも先にお伝えします
- 作ったデータはお渡しします。ラベルの型は、品目を自分たちで差し替えて使えます
のぼり1本、ラベル1種類からでも、のぼり・ラベル・SNSの型をまとめてでも相談できます。まとめて頼むと、言い方と色がそろいます。打ち合わせは基本オンラインなので、畑の作業の合間や雨の日にも進められます。必要なときだけ伺います。返事は24時間以内です(土日祝は翌営業日)。窓口は看板のページ、ロゴ・名刺のページ、チラシ・ポスターのページにまとめています。
のぼりの製作(布に刷ること)も頼めますか?
それナル?の料金はデザインの料金で、のぼりや看板の製作費は含まれていません。立てる場所の写真への合成で見え方を確かめてから、のぼり屋さんに作ってもらえるデータをお渡しします。
野菜の袋に貼るラベルの表示も見てもらえますか?
ラベルに載せなければならない表示には決まりがあります。表示の決まりはお客様側で確認していただき、その内容を読みやすい大きさと順番で組むのが、それナル?の役目です。
ラベルを自分のプリンターで刷りたいです。
できます。お使いのシール用紙の大きさに合わせて、品目名などを差し替えられる型にしてお渡しできます。用紙の品番や大きさを先に教えてください。
マークがありません。先に作ったほうがいいですか?
のぼり、ラベル、SNSと使う場所が多いので、マークがあるとそろえやすくなります。ロゴは49,800円〜で、3案から1つを選ぶ形です。まずは名前の文字の形と色だけを決めて始めることもできます。


